ゆりっこ通信
ゆりっこ通信
2020年02月05日(水)
シスターのお話
今日2月5日は毎年、全世界のカトリック教会でお祝いする日です。
何をお祝いするのでしょう?
日本の26聖人殉教者の祝日です。今から420年ほど前に、「神様を捨てなさい」と命令されて「そのことだけは、どうしてもできません」と答えた人たちがいました。この人たちは十字架に縛り付けられて、槍で心臓を刺されて殺されました。教会は、この人たちのことを日本26聖人殉教者と呼んで尊敬しています。
この人たちは京都から長崎まで歩かされました。京都で捕まった時は24人だったのですが、途中で2人が自分もキリスト信者だから一緒に入れてほしいと申し出て26人になりました。
スペイン人の神父様や修道士が5人、ポルトガル人の修道士が1人、あとの20人は日本人で、すべて男の人でした。1番年上は64歳、1番年下は12歳でした。13歳と14歳の少年もいました。
トマス小崎という14歳の少年は、お父様も一緒に殉教しました。旅の途中、大阪の牢屋の中でお母さんに書いた手紙が残っています。
「お父さまのことも私のことも心配なさらないでください。私たちは天国でお母さまをお待ちしています。この世のものはみんな夢のように消え失せるものだから、たとえどれだけ貧しくなろうと、ただ天国を失わないように心がけてください。また人からどんなに言われようとも忍耐と愛とをもって耐え忍んでください。何よりも弟マンシヨとフィリッポとが信仰を失わないようにお導きください。これが第一のお願いです。私は弟たちのために神様にお祈りいたします。神様がお母さまをお守りくださいますように。」
この手紙にはポトポトと涙の跡がついているそうです。
まっすぐな心で神様を信じ、命を捧げた殉教者たちを見倣うことができるでしょうか。幸い、今の日本ではどの宗教も大切にされていますから、信じたために命を取られるということはありません。
私たちが今、しなければならないことは「お金が一番大事。お金がないと何もできない。どのようにしてお金をもっとたくさん儲けようか」という考えと戦うことです。お金が第一ではない、皆と一緒に良いことをすることが一番大事という考えをしっかり心に持ちましょう。