満開の桜が美しいこの日、百合学院小学校に新たな” ゆりっこ” が入学してきます。小学生としての第一歩を踏み出した1年生。担任の教員に名前を呼ばれ元気よく返事をする姿は希望に満ちあふれていますが、緊張のせいか表情には少し不安も表れています。そんな1年生を、在校生のお姉さん達は笑顔で温かく見守り、心の中で「大丈夫」「頑張って」と応援しています。

緑萌える5月は、聖母マリア様の月。いつも子どもたちを温かく見守ってくださるマリア様をたたえて、本校では「聖母をたたえる集い」をとり行っています。
マリア様のように、清らかで美しい心をもつことができるように、誰に対しても優しく、救いの手を差しのべることができるように、みんなで心をこめて聖歌を歌い、お祈りをします。

毎年、秋には「ユリンピック」と呼ばれる運動会が行われ、赤組と白組に分かれて熱戦を繰り広げます。徒競走や大玉転がし、紅白対抗リレーなどの紅白得点競技では、それぞれの組が一丸となって、頑張る仲間に惜しみない声援を贈ります。
ゆりっこたちと一緒に保護者の方々も汗を流す親子競技や、保護者の方々やご来賓の方々、卒業生のみなさんが一致団結して勝利を目指す特別競技、ちびっこたちが精一杯走る幼児向けの競技もあり、見て応援するだけでなく、実際に競技に参加することでより「ユリンピック」を楽しむことができます。
また、児童会が中心となって6年生が行う紅白応援合戦にも注目。応援団Tシャツとはちまきを身に付け、勇ましく太鼓と笛を鳴らし、それぞれのチームを盛り上げます。

英語学習の集大成である“LEE（Let’s Enjoy Expression）”。学習したことを生かして、劇やミュージカル、ゴスペルなどをすべて英語で表現します。1年生は英語の勉強を始めてまだ半年ですが、みんな楽しそうに英語で歌を歌ったり、セリフを言ったりします。それが6年生ともなると、6年間の英語学習の総まとめとして、自分たちの手で英語の台本やダンスを考え、一から劇を作り上げていきます。
各学年の発表の合間に、校内レシテーションコンテスト（英語暗唱大会）上位入賞者による発表も行われます。流暢な英語だけでなく、身振りや手振りを交え、表情も生かしながら、題材（お話）を上手に表現していきます。
小学生とは思えないほどの英語力です。

救い主であられるイエス様がお生まれになった12月。本校では、イエス様のご誕生の日を清らかな心で迎えることができるよう、「待降節の集い」を4週にわたってとり行います。ゆりっこたちはそれぞれの週に目標を立て、善い行いをする度に、馬小屋の聖家族像の周りに藁を1本ずつおささげします。4週間が経ち、クリスマス祝会を迎える頃には、ゆりっこたちの心の準備もでき、馬小屋は温かい藁でいっぱいになります。
イエス様のご誕生をお祝いするクリスマス祝会では、中学・高校アンサンブル部のお姉さんたちが、美しい音色のハンドベルを奏でて祝会を演出し、ゆりっこたちは静かに心を落ち着けます。4年生による聖劇や、神父様のお話を通して、クリスマスの本当の意味を考えます。

百合学院小学校での6年間。ひと言では言い表せないほどたくさんのことを経験し、自分自身を立派に成長させることができました。その6年間の思い出を胸に、また、今日まで温かく見守ってくださった神様、自分を支えてくれた全ての人々への感謝の気持ちを大切にして、卒業式に挑みます。
本校の卒業式は、ミサの雰囲気で行われます。神父様から贈られる「地の塩世の光」という聖書の言葉が、卒業生の心に深く染み渡るひととき。仲間との別れはとても悲しくつらいものですが、新たな世界へと希望をふくらませて旅立っていきます。